「幻のサツマイモ」なんたん蜜姫の贅沢モンブラン 米粉でグルテンフリーも実現 築野食品工業


 和歌山県の串本町で栽培され、地元がブランド化に取り組む「なんたん蜜姫」と呼ばれるサツマイモをふんだんに使った「贅沢さつまいもモンブラン」のオンライン販売がスタートした。手掛けたのは、こめ油大手の「築野食品工業」(同県かつらぎ町)。なんたん蜜姫と、同社のこめ油や米粉をコラボレーションさせ、和歌山発のいもスイーツに昇華させたかたちだ。

 同社は製品原料で多く用いる米の有効活用策として、米粉のパンやスイーツ、焼き菓子などを提案する同社ブランド「come×come」(コメトコメ)をシリーズ展開してきた。今回のモンブランもその取り組みの一環という。


 なんたん蜜姫はJA紀南の登録商標。果肉部分がやや赤みがかった鮮やかな黄色をしており、しっとりとした食感に優れ、 非常に濃厚な甘さも特長とされる。

 県によると、本州最南端で温暖な気候が特長の串本町の地域では、江戸時代からサツマイモ栽培の記録が来歴として残るという。ただ、品種の統一性がなかったため、近年に選抜を行い、品質が優れたものをなんたん蜜姫としてブランド化。季節限定で流通量も少ないことから「幻のサツマイモ」とも呼ばれることもあるという。

 そうした、なんたん蜜姫をふんだんに使ったのが、今回のモンブランだ。ふわふわの米粉のシフォンケーキに甘さ控えめなクリームを詰め込み、外側の表面をなんたん蜜姫のペーストで覆った。このペーストは、砂糖や生クリームなどの処理は一切加えておらず、同社は「なんたん蜜姫の濃厚の甘さを感じていただける」と強調する。

なんたん蜜姫のモンブランペーストには砂糖や生クリームなど加えず仕上げた

 米油によって、なんたん蜜姫の素材の風味を際立たせた。また、米粉を使用するためグルテンフリー(=小麦粉を使わないこと)を実現し、バターも不使用で仕上げた。

 今秋にクラウドファンデングサービスを介して予約販売を実施。11月18日から季節限定で一般販売もスタートさせた。大きさは、幅10.5cm×高さ6.5cmで、販売価格は税込み1400円。同社のオンラインショップから購入できる。

 砂糖などを加えず仕上げた「なんたん蜜姫100%」のモンブランペーストに、サツマイモファンの熱い注目を集めそうだ。【さつまいもニュースONLINE編集部】

「贅沢さつまいもモンブラン」の販売ページ=https://www.tsunorice.com/%E8%B4%85%E6%B2%A2%E3%81%95%E3%81%A4%E3%81%BE%E3%81%84%E3%82%82%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E2%94%82%E5%AD%A3%E7%AF%80%E9%99%90%E5%AE%9A/product/gluten-free_montblanc/