「持ち歩くおいも」をコンセプトにした干し芋「moymo」発売

 おイモを持って出かけよう――。婦人服などの企画・販売を手がけるフクダ(茨城県ひたちなか市)はこのほど、「持ち歩くおいも」をコンセプトに携帯しやすくパッケージを工夫した干し芋「moymo」を発売した。干し芋を1枚ずつフィルムで包んでいるため、手を汚さずに好きな時に食べられる。サツマイモ好きにとって、持ち歩く楽しさや喜びも感じられるアイテムとなりそうだ。【さつまいもニュースONLINE編集部】

 干し芋はサツマイモ加工品の中でも人気アイテムの代表格といえる。しかし、手にとることで指がべたついたり、パッケージにくっついて食べにくかったりする難点もある。それらをカバーする形で新たな食べ方を提案するのがmoymoだ。

 パッケージは、個包装タイプとジップ付き袋入りタイプの2種類を用意した。

個包装タイプ(左)とジップ付き袋入りタイプ

 個包装タイプは、袋から手を汚さずに取り出して食べやすいようにと、干し芋を1枚ずつフィルムで包んだ上で個包装にした。バッグやかばんの中に入れておくことができるため、食べたいときに1枚ずつ、外出先や職場、移動中の車内などでも簡単で便利に食べられる。

外出先でも手を汚さず食べられるパッケージ

 自宅などで多めに食べたいときのために容量を増やしているのが、ジップ付き袋入りタイプだ。外装の袋と干し芋の間にフィルムが入っており、取り出しやすくなっているという。

■イモの素材や手作業にもこだわり

 食べ方の提案だけでなく、イモの素材そのものにもこだわりを込めている。原料には、自社農園を中心に、同県内の契約農家から仕入れた地元・茨城県産の紅はるかを使用。

地元・茨城県産の紅はるかを使用

 同社は紅はるかについて「蒸すと甘みが増すという性質があり、蒸してつくるほしいもの製法とも相性がよく、ほしいもへのこだわりの強い茨城県民からも特に愛されている品種」と説明している。

 干し芋づくりでは、蒸し上げたサツマイモも1本1本を手作業で皮をむき、イモが型崩れしないようにピアノ線で丁寧にスライスするなどし、ほとんどの工程を手作業しているという。
 「干し芋は砂糖を使わない自然派のおやつ。チョコレートやグミなどの代わりに持ち歩いていただくことを目指したい」と同社。若年層や子どもが親しみやすいポップでかわいいパッケージデザインも採用しており、サツマイモファンのすそ野拡大にも一役買いそうだ。

■「サツマイモ」で地域課題に貢献を

 同社はショッピングモールなどを中心に全国展開しているアパレルブランド「PRIMROSE」「to blossom」を運営。新事業として、サツマイモの生産と干し芋の製造販売に参入。本拠を構えるひたちなか市はサツマイモ、干し芋で全国有数の産地で、サツマイモ関連の事業に取り組むことで地域経済の活性化や耕作放棄地の地域課題などにも貢献していきたい考えだという。